電気自動車の動力を支える

課題

電気自動車のバッテリーとモーター間の接続ソリューションで市場をリードするヨーロッパの大手企業は、コストを抑えつつ部品品質に関する高い要求を満たすという課題に直面していました。

電気を動力とする自動車の性能を最大限に引き出すためには、電流を流す部品を純粋な電気銅で製造しなくてはなりません。この素材は非常に高価で機械加工が難しく、かなり柔らかい材質でもあります。そのため部品が変形しやすく、機能を損うほどの損傷が発生してしまう可能性があります。

タスクの特殊性

この事例では、バッテリーと電動機を接続するため、矩形の外形と凸型の前面を持つ部品を、できるだけコスト効率良く製造する必要がありました。

ダココのソリューション

ダココは、特殊材料の製造を外部に委託し、適切な外形とした状態で納入してもらうことを決定しました。 完成した部品に、主軸移動型旋盤で旋削加工を施します。回転対称でなく旋削不可能な部分は、直接駆動型の工具を使用してフライス加工します。1つの加工ステップで生産を完了させることにより、一貫した品質(クランプ作業のやり直しを排除)と、可能な限り低い加工コストとを両立させています。

細かな積み重ねが大きな違いを生む

グローバル企業であるダココは、すべての自社拠点が持つメリットを組み合わせたソリューションを開発することができました。

原型となる部品はダココの中国工場で製造されます。この工場の近くには銅生産メーカーの最大手があり、同社とダココは良好な関係を維持しています。これに後押しされる形で、ダココの生産工程で発生したチップを、元の原材料と同じ品質という非常に有利な条件でメーカーが直接再融解させる、という契約が成立しました。結果、大きな価格優位性を実現することができました。

すべての原型部品は中国国内で、自動化された損傷検査を受けます。取り扱いの際の損傷を防ぐため、供給にはロボットを使用しています。その後はドイツで、世界有数のコーティング業者が部品にコーティングを施します。こうすることで、部品を損傷させることなく、最高のコーティング品質と一貫性とを実現しています。

顧客企業は、フィリンゲン・シュヴェニンゲンにあるダココの中央倉庫から毎週供給を受けています。グローバルなサプライチェーンであるにもかかわらず、顧客が自社の在庫や注文計画の面でデメリットを被ることは一切ありません。

お客様にとってのメリット

  • 自動化された100%監視により最適な品質を提供
  • グローバルソリューションにより適切なコストを実現

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