課題
ヨーロッパの大手バスリフト(入浴用リフト)サプライヤーは、生産拠点を中国に移転したいと考えていました。 価格攻勢を仕掛ける市場参入者に対抗するため、再び競争力を高めるのが目的でした。製品の改善をシリーズに盛り込む計画もありました。
タスクの特殊性
対象者の限られた非常に特殊な製品であるため、生産数はかなり少なめです。 そのため、中国で生産するメリットを最大限に享受するには、製造工程全体を最適化する必要がありました。
秘密保持という側面も重要でした。何があっても、他のサプライヤーが同じ製品で市場に参入することを許すわけにはいかなかったからです。
ダココのソリューション
最初のステップでダココは、品質を左右する主要部品を特定しました。 ベルトストラップとリモコンを筆頭に、候補があがりました。また、制御ソフトウェアにも改善の余地があることが分かりました。
中心となる主要部品(ベースリフト、ベルト、リモコン)については、メーカー3社が選定されました。いずれのメーカーも製品のうち自社担当分のみを扱っており、他の部品メーカーについては知らされません。最終的な組み立てと最終機能テストはダココで行います。販売状況の変動に対応するため、完成したリフトもお客様に代わってダココが保管します。
細かな積み重ねが大きな違いを生む
従来必要とされていたさまざまな工程手順を排除したことが、決定的な革新をもたらしました。 手作業を一切行わず機械で製造することで、工程を最大限に安定させるとともに、部品の品質向上を実現できたのです。このお客様のために購入した装置の減価償却が済んだ後、計画通り価格がさらに引き下げられました。この点については複数年契約ですでに定められていました。
さらに、機械加工と工具設計の面でさらなる最適化を実施したことで、生産性がいっそう向上し、お客様側のコストも契約で合意した以上に削減できました。
お客様にとってのメリット
- 調達コストを大幅に削減
- 製品の改善と制御ソフトウェアの改善を実施
- 独占契約により、同じ製品を競合他社が入手することを防止